何について話してるのかわからないよ。主語や目的語がないから
あれ、これ、それならまだいい方
妻は面白いくらいに主語や目的語を言わない。
あれ、これ、とかこの人、あの人などのいわゆる代名詞を使う場合はまだましな方である。
そういう場合、きっと物の名称や人の名前が思い出せなかったのだろう。誰でもあることだ。
でも妻の場合、それさえも省略してしまうことが多いのだ。
例えば一緒に買い物をしている時、妻が「おいしそうだね」とか「かわいくない?」とか話しかけてくるが、妻の目線の先にはたくさんの商品が並んでいる。一体どれのことを言っているのかわからないのだ。わからないのに「そうだね」と適当にあいづちを打ったりしたら大変だ。その話を続けられたり、後でその話をぶり返されたりしたときに困ることになる。
だからいつも「どれの事?」と聞き返すことになる。
いつも思い描いていいるものが違う
ある日、妻と一緒にテレビで録りためていた録画のドラマを1話分見終わった時、妻が「続けて見る?」と聞いてきたから「見る」と答えた事があった。私はてっきりそのドラマの続きを見るのだと思っていたら、妻は違う番組に変えたのだ。
妻の頭の中では、“テレビは続けて見るけど番組は違うもの”だったらしい。
「続けて○○(番組名)を見る?」と言ってくれればすんなりわかったのに、目的語である番組名を省略するからこっちは混乱するのだ。
妻が主語や目的語を省略して話しかけてきた時、話の流れや状況から私は「あれの事かな?それともこれの事かな?」と想定して反応するのだが、いつも「違うよ、その事じゃない。○○の事だよ」と言われてしまう。
だから会話がそこでよくつまずき、スムーズに進まない事が多い。
ちゃんと聞き、そして楽しもう
そういうわけで、特に話の内容が大事な事であれば「何が?」「誰が?」「何を?」「誰に?」などをちゃんと聞き直しておくようにしている。そうしないでお互い頭の中で違ったものを描いていることに気付かないまま話が進んでしまうと、後で言った言わないの大惨事に発展する可能性もあるからだ。
もちろん妻が何の話なのか主語や目的語を付け加えてくれればいいのだが、それはもう諦めている。過去に何度か、いや何度もお願いしたけど一向に変わらなかったからだ。
だからもう、毎度毎度何について話しているのかクイズだと思って楽しむし様にしている。